「、一つだけ問う」 「やっとあなたから話しかけてくれた」 にっこりとほほ笑む様はその評判通りうつくしかった。僕は苦虫を噛み潰したような顔をして本から顔をあげる。挑発的な視線を向けるその顔はここ数ヶ月何度もここで会ってきただ。 「お前は、なんのためにここにいる」 「私の気まぐれ。」 「ここにいたってなにもないだろう」 「あるわ、あなたがいるもの」 「僕に用があるわけじゃないだろう」 「用がなくたってここに来るわ」 そう言うとは妖しく笑むと、足を組みかえた。至って冷静であるは僕とのやり取りを楽しんでいるようだ。いったいこの不毛な会話に何を求めるというのか。舐めるように僕を見ると、は急に身を乗り出してきて、そこから僕は、 「好きなの、セブルス」 「お、まえ・・・一体なにを!」 「ここは図書室よ、お静かに」 ぺろりと唇を舐めるは魔女だった。僕はとっさに杖を振り上げればは大人しくまた席におさまってにこにこと僕のこれからすることを眺めている。杖を強く握りしめたけど、口は呪文を唱えようともせず、僕は持っていた本以外の荷物をつかみ急いでそこから去った。一体なんだっていうんだ、一体あの女はなんだっていうんだ!あの時一体あの女は何をした |