名ばかりは耳に嫌でも入ってきたは、周囲から高嶺の花のような扱いを受けていた。おかげで僕は彼女がどんな人格をもってして、この城にいるかもわからなかったし、名家の純血の一族の次女ということだけ知識上の認識だけしていた。ブラック家と勝るとも劣らないその家名を背負う彼女にいったいなんの不自由があるのだろうか。実際彼女を城内で見かけることは少なかったが、見かけたとしてもいつでも彼女はひとりきり。
?スネイプ、それを知ってどうする」
「僕だって本当はこんなこと、聞きたくない」
「じゃあなんで質問するんだ。訳のわからない人だな」
レギュラスは怪奇なものでも見るように僕を見つめ返したけど、彼は彼女のことを""と呼んだ。何らかの繋がりがあるのではないかと踏んでいたが、間違ってはいなかったらしい。
は僕の幼馴染だけど、それだけだ。それと家は代々スリザリンに従えて来たのに兄さんのように異端者と認められてグリフィンドールに入ったことだけか。」
「・・・そうか」
それだけなら僕も知っている。レギュラスから得たものは憎きブラックとレギュラスと彼女は幼馴染ということだけであった。彼女が一体なんの意図を持って僕に近づいているのかが理解できない。しかしブラックと近しい仲なのであれば僕をおちょくろうとしているのも考えられる。でも彼女と会うここ数ヶ月、そのように疑わしいことは何ひとつなかった。くそっ何を考えているんだ、あの女は。処理できない思考を本に委ねればあの耳障りな声が上から降ってくる。ああ、今日は月曜なのだと見たくもないその顔を見れば実感する。。お前は一体。
「今日は早かったのね、セブルス」
一体僕になにを求めているんだ。

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