Happy Halloween!!





「トリック・オア・トリート!お菓子をくれないと悪戯しちゃうぞー」

「はいはい、お菓子をあげればいいのよね。」

「わーい!リリーありがとー!」

「(現金な子・・・)そういえばシリウスはどうしたの?あなた一緒にハロウィンパーティジェームズ達と開くって行ってたじゃない」

「あんな奴しーらない、それよりリリー、フェアリーゴッドマザーそのものだね!わたし、リリーの親友でいられて尊敬するよ!」

「そんなことでも尊敬されてもねぇ・・・」

「あ、照れてる?照れてる?やだ、わたしも照れちゃうじゃん!」

「はいはい、分かったから・・・ねぇシリウスと喧嘩したの?」

「シリウス?何それお菓子の類のもの?」

「あなたの彼氏でしょう、何とぼけてるの。」

「・・・・・・」

「喧嘩したのね。せっかくのハロウィンなのに。」

「・・・・・・やだ。」

「謝りに行きましょう!こんな可愛い天使を放っておくなんて勿体ないわ!」

「え、ちょ、リリー!」

「リリー、だからいいってば!」

「あら、シリウスあそこにいるじゃない。ほら、行ってらっしゃい。」

「だからっ、リリー!」

「行ってらっしゃい」

「行ってきます・・・」






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「・・・何だよ。」

「・・・・・・」

「お前なんか俺に言う事あんだろ。」

「シリウスが言う事あるんでしょ!」

「違うだろ、あれはだなぁお前がリーマスと抱き合ってなんか・・・!」

「だからしてないってば!あれはリーマスがわたしを呼びかけた時に躓いただけだって!」

「いーや、嘘だ!」

「嘘じゃないもん!」

「じゃぁ何だよ、何でお前は笑ってたんだよ!」

「だってリーマスが転んだのが珍しくておかしかったんだもん!」

「ねぇ、君たちさぁ」

「わっ、ジェームズ!こ、怖いよその格好・・・包帯ぐるぐる・・・」

「なかなかいいだろう?僕は透明人間なんだ。眼鏡がより際立つからね。」

「分かんねーよ、そんなん。」

「それよりさぁ、そんな事で喧嘩してるわけ?全くもう、ハロウィンくらいさっぱりいこうよ、さっぱりと。」

「何よ、さっぱりって。」

「やだなぁ、そんだけやっといて気がつかないのかい?君達見てると、ほんとにこう、べたべた暑苦しいんだよね。もう冬も近いのになぁ。」

「なっ、何それ!」 「ジェ、ジェームズ!」

「全くもう、照れ屋さんだなぁ君達は。とにかく僕達はあっちの部屋で待ってるから。あーリリーの衣装楽しみだなぁ!」






「・・・・・・何見てんのよ。」

「お前が見てんだろ。俺は見てない。」

「は?あんた今見てんじゃない。」

「お前だって見てるだろ。」

「・・・・・・何だかもう疲れたね。」

「・・・・・・まぁな。」

「ねぇ、パーティ行こう?リリー達が待ってる。」

「・・・・・・」

「な、に。」

「本当に天使かと思った・・・。」


「え?」

「本当の天使かと思ったって言ったんだよ!」

「え・・・」

「・・・・・・」

「シリウス・・・。」

「ん、」

「ごめんね。」

「まぁ俺もその、悪かったし。」

「ふふっシリウス、本当の吸血鬼みたい。」

「な、それ誉め言葉じゃないだろ。」

「誉め言葉だよ。」

「どんな誉め言葉だよ。」

「・・・かっこいいよ。」

「かっこいいって言ったんだよ!」

「・・・・・・・」

「ほら、行こう?皆待ってるよ!」

「ちょっと待て。」


「ん?」



ちゅっ



「よし、行こうか。」

「〜!!シリウス!!」